ホーム > 阿蘇トウキビ

阿蘇トウキビ

概要

トウキビはトウモロコシのことで、天正年間(1573~92)に初めてフィリピンから渡来し、四国の山間、阿蘇地方、富士の山麓に漸次栽培されました。阿蘇では元禄15年(1702)雪野某女が四国巡礼の旅から一本を持ち帰ったのが始まりと伝えられています。
それまではヒエが多く栽培され、常用されていましたが、トウモロコシは生育旺盛で吸肥力が強いため、阿蘇のやせた畑地の粗放栽培には最も適した作物として定着し、食料、牛馬の飼料として、明治以降4,000~5,000㌶に栽培され、畑作の主産物となりました。昭和30年台後半から急激に減少し、近年青刈りの飼料栽培が多く、実取りのいわゆる阿蘇トウキビはわずかです。かつての品種は早生種の「早玉」、中生種の「中玉」、晩生種の「大デッチ」などで橙黄色、良質の硬粒種(フリントコーン)でした。近年多収性の一代雑種の品種も栽培され、焼きトウキビ用には粒が柔らかく甘い甘味種(スイートコーン)に代わりつつあります。

画像


カテゴリ : 文化・歴史
索引 :

このページのURL:

TOP