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徳冨蘆花「夏の山」

後年「自然と人生」や「みみずのたはごと」の優れた自然描写で多くの読者を獲得することになる徳冨蘆花(とくとみろか)は水俣生まれ、熊本育ち。
「日夕阿蘇を仰いで長じ」たと自ら記す蘆花は明治21年(1888)夏、股引、草鞋、洋傘、麦わら帽子の出で立ちで阿蘇に登りました。
「見渡せば、峰と云わず、谷と云わず、眼の届く限りは青き萱茅なり。
…行きても行きても萱茅の中、宛ら波を踏んで大洋を渉るに似たり」湯の谷から草千里ヶ浜への道すじです。
草原を海にたとえ、漢文調の引き締まった叙景は、風にそよぐ阿蘇の草原のありさまをよく伝え、そのときの感動が生き生きと伝わってきます。

参考

阿蘇の達人 ~阿蘇をつくった神々と歴史~


カテゴリ : 文化・歴史
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