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呑まにやはなせん

民話

呑まにやはなせん

たぜんさんちゆうがおらしたちゆうが、なかなかそん頓知のある、そま何言う、その噺家みたような、なかなか頓知、頓才でな、そんたぜんさんがな、阿蘇家たいな、阿蘇家ん宮司が、

「たぜんの話はよかなよう」

言うて、たぜんが話を聞く。

そっからたぜんさんぽ呼んで、そっから行て、ま、挨拶どんして、何したら、

「たぜんよ、おりやお前が話を聞こうと思たっち。」

「はあい、そりやもう承知でござんす。ばってんもうし、ま、ここん門のな蛇はそのうワクドをくわえちょるけ、『放さんか、放さんか』言うばってん、『飲まにゃ放さん』ちつちや言いました。」

「成る程、お前は酒好きじやったけ」

ち言って。

それから酒ば飲まして、ま、その話をさせたっていうことです。

参考

くらしのあゆみ 一の宮 -一の宮町 伝統文化研究会-
一の宮町宮地 後藤一義(出典:関西外国語大学 三原研究室 阿蘇山麓の口承説話より)


カテゴリ : 文化・歴史
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