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らーめん福ふく-美川卓三

大衆的だが魅力が深い、それがラーメン。



その名も馬豚(ばとん)ラーメンである。
馬のスネ肉を出汁に使おうと決めた。
「豚骨と牛とは、どちらも個性が強すぎるせいか合わないのですが……」。
小さくも存在感たっぷりのラーメン店「福ふく」店主、美川卓三さんは言う。
「馬肉は素直なのですね、何にでも合う」。
馬と豚のコラボは、ほらこのとおり、そうすすめられ一口啜って納得する。こってりとさっぱりが共存しているのだ。
高度経済成長時代の渦中でバリバリやっていた企業戦士だったが、思うところあって脱サラした。才能はあっても心優しい人にはよくあることだ。
新人生のスタートは熊本での居酒屋。妻と二人でつましく始めた。
縁あって阿蘇に移る。たこ焼きの店だ。妻と二人で研究した。
「でも、いちばんやりたかったのはラーメンでした」。
努力で実現を引き寄せたのが二〇一五年の暮れ。たこ焼きも売るラーメン店だ。順調な滑り出しだった。
が、いよいよ加速に入るかというとき、大地が揺れた。熊本地震。
ふしぎな流れになった。たこ焼きはさっぱり売れないがラーメンは失速しない。
「そもそもラーメンに惹かれていたのは、B級で大衆的だから。なのに魅力が深い、不況に強い」。
奇しくもその思いが震災で立証されたというべきか。
夢は、阿蘇の新名物・馬豚ラーメン。


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火の国阿蘇の恵みのブランド「然」

カテゴリ : 行政
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